きっとキラキラしていたんだと思う、20代の私。映画館や満員電車で触られたけれど、何も出来なかった。

きっとキラキラしていたんだと思う、20代の私。映画館や満員電車で触られたけれど、何も出来なかった。

【性別】女性
【年齢】(痴漢された当時)
25歳
【職業】(痴漢された当時)
会社員

【住まい】(痴漢された当時)
家族と同居していました。
大学卒業後に就職した会社へは車通勤していたのですが、その後転職をして電車通勤になりました。
その頃ドキュメンタリー映画にハマっていて、自由に使えるお金も割とあったので、わざわざ地方から東京まで映画を観に行くこともありました。





【痴漢された時の状況】
ちょうどとある映画祭が東京であって、新幹線を使ってわざわざ出向きました。
割と大きな会場で、人もたくさんいて、時々1席空席がありましたが、ほぼ満員な状況でした。
春先だったので、私はひざ丈のワンピースを着ていました。




【具体的にされたこと】
ちょうど私の隣が一席空いていて、上映ギリギリに男の人頭を下げながら座りました。
しばらくするとなんとなく、太ももの下辺りに変な感じがして、何だろうと思いましたが、映画に集中したかったのであまり気にしないようにしていました。
またしばらくすると、今度ははっきり触られている感じがして、でも薄暗い中で、一瞬どうしていいものか頭が真っ白になりました。
私の右隣は通路で、座れなかった人がそこに座ってもいます。
立ち見の人もいました。
皆コアな趣味な人がわざわざ集まってきている空間で、こんなことがあるの?と痴漢とは結び付かずに、きっとたまたま手が当たったのかなと思うようにしていましたが、今度ははっきり手が私の太ももを包み込むように、しかも内部の方まで撫でてきましたので、さすがに席を立ちました。
声を上げようかと思いましたが、他の人の映画鑑賞を台無しにしてしまうし、チッとやや大き目な舌打ちをするだけで精一杯でした。
気持ちが悪いのでその人の顔も見ませんでした。




【痴漢してきた人物】
全くもって知らない人です。
男。
3、40代の人でした。
映画の始まる直前に、頭を下げながら私の横の空席に座ったので、礼儀正しい人だとは思いました。
その時に目が合ったので、会釈はしました。
コアな映画祭だったので、他の皆さんもそれぞれに軽い仲間意識はあったと思います。




【最悪で強烈な記憶】
他にも電車通勤の際に、満員電車で後ろからお尻の辺りを触られたことがあります。
電車が出たばかりで、次の駅まであと5分くらいのところでした。
満員なので、なかなか体勢も変えられない中、向きを変えたりしたのですが、最初はお尻、その内手が陰部の辺りまでぐっと入り込んできたときは、本当に驚きました。
先述した映画館の中でも「痴漢!!」と大きな声で言おうかと思いましたが、もし誰も助けてくれなかったら、もし刃物を持っていたら、逆恨みされたらと考えると、本当に腹が経ちますが何も出来ませんでした。




【どう終わったか】
映画館の中では、自分から席を立ちました。
係の人に「痴漢がいました」と伝えましたが、具体的に何番の席とは分からないし、本当に泣き寝入りです。
係の人は他の席を用意しましょうかとおっしゃってくださいましたが。
電車の時も、次の駅について、その男が降りたので、終わりました。
捕まえてやる、声を出す勇気がありませんでした。




【相談と助けてくれた人】
係員の人の、驚いた顔と、せっかくの映画を観ないで帰る私に何か出来ることはないかと考えてくださった心遣いはありがたかったです。
電車の場合は、男が降りた後、多分状況を分かっていた他の女性が近づいてきて「大丈夫ですか」と言ってくださいました。




【痴漢のその後】
まったくうかがい知ることはできません。
顔も見なかったし、見れなかったので。
そのまま続けて映画を観たのかもしれません。




【現在の生活】
15年近く経ちますが、あの時どうしていたら正解だったのかなと思うことが時々あります。
映画の上映中に大きな声を上げて、その痴漢をつるし上げにすることもできたでしょうが、何百人の映画鑑賞の時間を台無しにしてしまうことにもなっただろうし。
でも、その男が痴漢の犯罪の対価も払わずにのうのうとしているのはやっぱり許せないし、第二の被害も出てしまったかもなと思います。

【学んだこと】
若くて女性というだけで、痴漢リスクは本当に上がるなと思います。
今、時が経って自分の娘が出来ましたが、本当によく言っておきたいと思っています。



【当時の自分へのアドバイス】
こちらは全くもって悪くないのだから、自分の服装がいけなかったのか、ちょっとした笑顔の会釈がいけなかったのか、なんて考えてはいけないと思う。
私は絶対に悪くないのだから。
他の人への迷惑もあるけれど、やっぱり犯罪者は野放しにしてはいけない、なんらかの手は打つべきだと思う。